「はい!」と元気よく、弾けるような子どもたちの声が聞こえます。

これは、小学生向けプログラミング入門ワークショップ「Tech Kids CAMP(テックキッズキャンプ)」の休憩時間に開催している「見る育講座」。

毎年春・夏・冬に開講し、この夏で13回目を迎えたこの講座は、クイズや工作を楽しみながら「目」や「光」に関する知識に触れてもらう内容になっています。

「Tech Kids CAMP」は、プログラミングを体験したことがない人も、実力を身につけたい人も参加可能。全国10,000人以上の参加実績を誇る、小学生・子ども向けのプログラミング体験ワークショップです(本記事内の写真はすべて2018年に撮影いたしました)

デジタル社会の子どもたちのために

はじまりは、2018年。「Tech Kids CAMP」を運営する株式会社CA Tech KidsさんにJINSからお声がけさせていただいたことがきっかけでした。

当時、プログラミング教育が2020年から小学校で必修となることが決定し、学校生活や暮らしのなかでデジタル機器の存在感はさらに増していくことが予想されました。

子どもたちの目を取り巻く環境は、これまでの世代と大きく変化しようとしていたのです。

プロジェクトの一環として実施した「デジタル環境およびICT教育における親の意識調査」(https://www.jins.com/jp/topics_detail.html?info_id=115)より

また、小学生の子どもを持つ保護者を対象に意識調査を実施したところ、その9割が目への影響を気にしていること、そして半数以上のご家庭がデジタル機器使用時の対策に必要性を感じながらも、対策を行えずにいることなどが分かりました。

そこで、これからの日本の産業を担い、未来を創造する子どもたちの育成に取り組んでいるCA Tech Kidsさんと、未来を創造していく子どもたちの目を守りたいと考えるJINSで、何か一緒にできる活動はないかと検討。実際に行動に移したのがこの「見る育講座」だったのです。

実験や工作で、実感してもらう

講座は主に、
・目のしくみについて
・ブルーライトやバイオレットライト(太陽光に含まれる一部の光)の特徴
・光と上手に付き合う方法
を、実験やクイズを盛り込みながら解説する“体験型”で進めています。

講座では、子どもたちに「分光シート」を使ってもらいます。これで蛍光灯の光などを見ると、小さな虹のように光の色が分かれて見えます

デジタル機器使用時の目を休める目安時間をクイズに。(正解は、Bの「1時間の作業で5~10分休む」)

夏の講座では、「赤青メガネ」を手作りして「立体視」を実感してもらう企画も用意しています

どの企画も、初めて目にする光景に子どもたちは大はしゃぎ。「体験する」「参加する」ことの価値を、改めて感じさせられます。

継続し、積み重ねていくこと

2018年の第一回から回を積み重ね、受講者は述べ3,193人となりました。

5年目を迎えた今では、リピーターとして複数回受講してくれているお子さんのため、その内容も一層工夫を凝らしてお届けしています。

そして受講後は、保護者の方々から「自宅で目や光について子ども自ら教えてくれてびっくりした」「デジタル機器を使うとき、休憩時間に自分から画面を閉じて休むようになった」といった声もいただくようになりました。

目を守るための「見る育講座」のメッセージは、子どもたちの心に真っ直ぐ届いているようです。

* * *

デジタル機器とともに生きる暮らしのなかで、JINSは、保護者の方々や子どもたちに光や目についての知識を提供し、目を守ることの大切さを伝えていくことは不可欠であると考えています。

この講座を通して、子どもたちが楽しみながら「光との上手な付き合い方」を学び、その学びを少しでも持ち帰ってくれることを願っています。

今後も、未来を創造していく子どもたちの目のため、そして保護者のみなさんの安心のために、この「見る育講座」を引き続き提供してまいります。