こんにちは、堀井美香です!

編集長として活動し、気になっていた方々とお話する機会をいただきました。改めて、6本の記事を振り返りたいと思います。

【ポッドキャスター/SHIBUさん】

SHIBUさんには「聴き上手」という観点から、おすすめのPodcastをご紹介いただきました。Podcastによって、あらゆる人が発信する人になれるんだと実感しましたね。SHIBUさんのセレクトも、お母さんと息子のおしゃべりや企業の研究員の方の会話、友達との雑談……とさまざまで。人気ポッドキャスターとしてご活躍中のSHIBUさんから、「今、こんなにおもしろい番組があるんだよ!」と教えていただいた気分です。

一般の方々が発信しやすくなったことによって、話し手のなかに“聴かれる前提の意識”が芽生えたように思います。「この話がちゃんと誰かに届いて聴かれているんだ」という心構えというか……。話し手側がその意識を持っているかどうかってすごく重要な気がしています。リスナーの視点を持っているからこそ、リスナーの期待に応えられて、コミュニケーションとして伝わりやすいコンテンツを生み出せるのかなって。

今まではプロの人たちのものだった“聴かれる前提の意識”が、Podcastによる発信の盛り上がりを受けて一般的になってきたんじゃないでしょうか。今後、「聴く」ことに対する意識がアップデートされていきそうですよね。たのしみです!

【ラッパー/TaiTanさん】

TaiTanさんは、わたしとはまったく違う「聴き方」をされていると感じました! 特に印象的だったのはこちらの部分です。

ラジオの影響をたくさん受けていると知って、それがTaiTanさんの自由さの源なのかもと思ったんです。雑多なものを聴くなかでご自身の「聴き方」を見つけて、独自の道を歩んでいるんでしょうね。

わたしなんかは、「聴くこと・話すこと」についてどうしても型にはまってしまう。取材をたくさん受けますけど、「聴くためには相手のことを好きになって」とか「一方通行じゃなくて」とか、結局ふつうのことを言ってるな……となりがちで。これはきっとわたしだけじゃなくて、大体の人はありきたりなところに落ち着いてしまうと思うんですよ。

そんななかでTaiTanさんみたいな、型にとらわれないおもしろい聴き方をしてくれる人がいるのが、とてもうれしいな!って。そういう役目の方としてご活躍されていくパワーを感じましたね。

【YouTuber/三谷三四郎さん】

三谷さんと対談したとき、まずその度量に驚きました。三谷さんの「聴き方」もおもしろくて! こっちが熱く語っても、あんまり大げさなリアクションはされないので、一見聴いてなさそうで不安になるんです。「ほんとうにわかってる?」って、逆にしゃべり倒してしまうんですよ(笑)。

わたしはこういう職業をしているので、きれいなリズムが生まれるようなリアクションをしてしまいますが、三谷さんは違っていて。独特な雰囲気をお持ちだから、勝手に周りの人がしゃべりたくなるんだろうなと思いました。

三谷さんは、「聴きたい」っていう人々が持つ欲求を素直に体現している方だと思います。

わたし、電車に乗っているときにふと隣の人に話しかけたくなるんです。「あなたなんでそれを持ってるの?」とか「どこで働いてるんですか?」とか。全然知らない人に聴きたくなっちゃう(笑)。三谷さんは、そういった「人のことを知りたい、聴いてみたい!」っていう欲求を素直に、でもじっくりと行動に移していますよね。その気持ちがあるからこそ、たくさんの方にされてきたインタビュー全部がちゃんとおもしろいんだなって。三谷さんだから引き出せる言葉がたくさんありますし、それを動画をとおして又聞きできるのがありがたいです。「よくぞやってくれました!」ってうれしくなっちゃいますね。

【音響効果・音響演出/笠松広司さん】

ぜひ一度、お話を伺ってみたかったのが笠松さんです。笠松さんの音って、感情や情景が乗っていますから、普段から何をどう「聴いて」いるのか興味があって! やっぱり音の職人としてさすがといいますか、音を深く捉えようとされているのが伝わってきましたね。

こちらの職業病の話はとてもたのしかったです。

リズムを刻むとか、音を感じるっていうのがほんとうに好きなんだろうなと思いました。わたしたちが普段生きているなかで、なかなか音に注目することはないですよね。でもきっと、笠松さんにとっては街の音とか人の声とか、自分の声も、全部音色として聴こえているんじゃないかな。

耳のそばだて方が一歩先というか、聴き手としてものすごく繊細に機微を感じ取っているんだろうなと感じた取材でした。わたしたちだったら手放しちゃうものを感じ取った上で、それをお仕事として表現されているんでしょうね。やっぱりすばらしい職人さんなんだと思います。

【放送作家/鈴木おさむさん】

おさむさんとはお仕事でご一緒したことがあったんですが、聴き方がほんとうに心地良いんですよね。テンポもよくて、含蓄もあるので話が弾んで。わたしが次はこれを聴いてほしいなと思うことをちょうど聴いてくださるんです。

そうそう!と思ったのはここ。

とにかく好奇心が旺盛な方で、「いろんなことを知りたいんだ!」という熱量には脱帽です。

「相手を知りたいと思う気持ちが大切」という部分は「聴き方」としては明快ですけれど、おさむさんはきっとその先まで考えていて。おそらく、人の言葉ひとつひとつを、自分にとっての材料にされているんだと思うんです。「この言葉をどう料理しようかな」とか、「今言ったそのセリフ、どう発展させたらおもしろいんだろう」って常に考えて、結果的におもしろく還元していますよね。

言葉でおもしろく遊ぶにはどうしたらいいか、アイデアマンとして、エンターテイナーとして、聴いた素材をどう表現するか見据えている。利用してやろうというわけじゃなくて、心からおもしろがっているところがおさむさんらしいです(笑)。

【タレント/山崎怜奈さん】

成長した怜奈ちゃんが見られてうれしかったですね(笑)。娘のような存在でもあるんですけど、学ぶべきところもたくさんあって。

怜奈ちゃんはすごく明確に、いるものといらないものを分けられる人。その能力って、聴くときにも質問するときにも必要なんですが、わたしたちの世代には難しいんですよね。全部の情報をなんとかまとめて、一つにしないとって思っちゃう。

今の子たちはすごく多い情報のなかから「選び取る力」に長けている気がします。おそらく、情報が溢れるなかで生まれて生きてきたからこそ、取捨選択していくのが得意なんじゃないかな? そういう「選び取る力」と、怜奈ちゃんの性格の部分、特に「迎合せずに自分が興味のあることをはっきりやる」っていうところが合っていると思います! 

相手に配慮することも上手ですから、今の怜奈ちゃんはすごくいいさじ加減で、ぴったりなお仕事をされてますよね。

【編集長任期を終えて】

4ヶ月強、ありがとうございました。

これまで30年弱「聴く」ことと向き合ってきました。テレビやラジオといった、世間と向き合うお仕事が多かったのもあり、常に誰かの代弁者であり代表である気持ちが強かったように思います。そのため、わたし自身の「聴きたい!」を表に出すことはほとんどしてきませんでした。

でも、もちろんわたしの中にも「聴きたい!」はあったし、そういった意味で今回のチャンスはとてもうれしいものでした。第一線で活躍されているみなさまのお話には、ハッとさせられるような気付きがいっぱい。わたし自身の「聴く」もアップデートされていくかのように感じる、とてもよい期間を過ごすことができました。

またとない機会を、ほんとうにありがとうございました。

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「JINS PARK」4代目編集長を務めてくださった堀井美香さん。「聴く」プロを長い間続けてこられたにもかかわらず、常に学ぶ姿勢を忘れずに「聴く」ことに向き合っていらっしゃいました。就任時に語っていただいた「今後もどん欲に学んでいきたい」という言葉通りの姿に、わたしたち編集部も身の引き締まる想いです。

多種多様な考え方に触れ、理解し、学ぶことで多様性を認め合う。「想うために、聴く。」を体現されている堀井さんから、わたしたちの目指すべきものを教えていただきました。
それぞれ違う、個性あふれる想いを知ることから。わたしたちJINSも、しっかりとお客様の声を聴き、しかと受け止め行動にうつしてまいります。

堀井美香さん、ほんとうにありがとうございました!