0歳から14歳までの人間より、ペットのほうが多い!?
台湾JINSで昨年からはじめた、『廢鏡新思(フェー、ジン、シン、スー)』。不要になったメガネをお客さまから回収し、アート作品をつくるサステナブルな取り組みです。
昨年は「環境保全」をテーマに、現地アーティスト・李翊楷(リー・イーカイ)さんとのコラボレーション企画を実施。1万6,000本のメガネを用いて、環境問題を象徴する“ゴジラ”を制作いただきました。くわしくはこちら!
今年は、動物愛護にフォーカスします。
実は、野良犬・野良猫を含むペットの増加スピードが問題になっている台湾。2021年の時点ですでに、0歳から14歳までのいわゆる「年少人口」が289万人だったのに対し、ペットはなんと295万匹。中学2年生までの人口よりも犬や猫の方が多いという状況にあるのです。
このままいけば、2025年にもペットの飼育数は400万匹を超えると言われている台湾。家族の一員としてペットを迎える世帯が増え続けているそうです。
しかし現在の台湾は、ペットに充分やさしい社会であるとは言い切れない状況にあります。飼い主と一緒に地下鉄で移動できなかったり、レストランに入れなかったり、宿泊できなかったりと、ペット同伴で行動できる範囲がごくごく限られているそうなのです。
台湾における「動物の権利」とは、こうした状況を改善するための合言葉としてうたわれています。私たち人間が、好きな人たちと自由に外出を楽しんでいるように、動物にも、人間と同じように外へ出かけ、飼い主と一緒にアクティビティを楽しむ権利がある。そのメッセージを発信するべく、今回のイベントを実施することになりました。
台北に「うさぎ」の守護天使が登場!
イベントは2023年7月15日(土)から約1ヶ月、台北市の西部に位置する大稲埕(だいてとうてい/ダーダオチェン)にて、インスタレーションの披露というかたちで開催しました。
その名も、「JINS 動物友好楽園」。動物も人間と同じように心地よく生きる権利があることを、インスタレーションでたのしく伝える試みです。
今年の干支は台湾も卯年であることから、うさぎのキャラクターとして現地でも根強い人気を集める、日本発の「カナヘイの小動物」さんに、動物を守る象徴として特別に天使バージョンの「うさぎ」(この名前です!)を制作いただきました。「カナヘイの小動物」の作者さんもイベントの主旨に共感してくれて、とても快く参加くださったんですよ。
ロゴだけではなく、メリーゴーランドを模したオブジェにも廃メガネがさりげなく組み込まれています。
さらにその反対側には、テーブルで一緒に食事をとる台湾固有の動物、イシトラとカササギの姿が。まるで人間のように生活をしている様子には、私たちと同じく動物たちにとっても暮らしやすい環境づくりを目指そうという想いが込められています。
今回は、台湾で活躍する動物好きの女優・瑤瑤(ヤオヤオ)さんがアンバサダーに就任。
お披露目イベントに駆けつけた約150人を前に、瑤瑤さんは「ペットの生活環境がどんどん良くなっていることは、素晴らしいことだと思います。このイベントを機に、ペットを思いやる気持ちの大切さを訴えていきたいです」とコメントしました。
さらに当日お越しくださった方には、カナヘイとのコラボアイテムであるペット用うつわをプレゼント。多くの飼い主さんに共感いただき、大人から子供まで、動物を愛するたくさんの人々が集まる場となりました。
展示は台北につづき、台中でも開催。さらに高雄へと、北から南へ台湾を縦断する予定。たくさんの方々とお会いできることを、楽しみにしています!
台湾JINSによる、廃メガネをつかったアート施策・『廢鏡新思(フェー、ジン、シン、スー)』。来年はいったいどんな作品に仕上がるでしょうか? これからも、JINSではサステナブルな取り組みを進めてまいります!